輪島たいむす

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町野川漁協で絶滅危惧種「カワヤツメ」を人工繁殖させる取組が行われています

「北國新聞」HPより

www.hokkoku.co.jp

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輪島市の町野川漁協で24日までに、絶滅危惧種の「カワヤツメ」を人工繁殖させる取り組みが本格的に始まった。
県立大の柳井清治教授の協力を得て人工授精した卵をふ化させ、6月には町野川に稚魚を放流する計画で、自然豊かなふるさとの川を取り戻す。

能登町の漁師が3月に町野川の農業用堰堤(えんてい)付近で捕まえた雌の卵と、柳井教授が飼育していた雄の精子を使った。
当初は輪島市の日本料理店「富成」で行う予定だったが、うまくいかず、事務局の冨成寿明さん(37)が急きょ柳井教授の研究室に運んだ。

受精卵は専用の容器に入れて遮光して温度変化がない状態で保存する。
ふ化するまで10日程度掛かる見通しで、ふ化後は飼育を続け、6月中旬に勉強会を兼ねて地元の子どもたちと町野川に放流する。

地元住民によると、町野川流域の輪島市町野、能登町柳田の両地区では1980年代までカワヤツメ漁が盛んに行われ、かば焼きなどにして食べていた。
近年は河川改修の影響で生息数が激減し、漁を行う人はほとんどいないという。

町野川漁協と柳田河川漁協(能登町)は、5年前にカワヤツメの人工繁殖に成功した柳井教授の指導を受け、昨年5月に人工授精の手順を学び、今年から本格的に人工繁殖を始めた。
町野川漁協の一二三秀仁組合長は「町野川がカワヤツメがたくさん生息する豊かな川になるように願っている」と話した。

 

「町野川漁業協同組合」さんのFacebookより

カワヤツメ(ヤツメウナギ)

「ぼうずこんにゃくの 市場 魚貝類図鑑」HPより

www.zukan-bouz.com

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一般的な「ウナギ」と縁もゆかりもない生き物で、分類学的に魚類ではないとされることのある無顎類である。
実際に鱗もなくウナギのように粘液も出さない。
川で生まれて、川に産卵のために上る。
この川に上るヤツメウナギを取り食べている。
古く東北・北海道などでは普通に見られ食べられていたが、近年激減、珍しくて高価なものとなっている。
古くから滋養強壮にきくとされ、とくに夜盲症などに効果ありといわれている。
乾物は特に漢方薬として取り扱われている。
産地である東北などでは秋から冬に鍋、みそ汁などにして食べている。