輪島たいむす

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輪島と東京の「段駄羅」愛好家の皆さんがリモートで「段駄羅会」を開催されました

「中日新聞」HPより

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輪島塗の職人たちの間で江戸時代に始まった文芸「段駄羅(だんだら)」を多くの人に楽しんでもらおうと、輪島市内の愛好家らが十四日、市内と東京都内などをビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」でつなぎ、紹介する会を開いた。
市内の三人、市外の七人が参加し伝統的な言葉遊びを楽しんだ。
段駄羅は三百年ほど前に漆職人の間で、センスを培い、職場のまとまりをつくるため定着したとされる。
俳句と同じ五七五音だが、中の七音が二つの異なる意味に読め、上下の五音とそれぞれつながる。
上下の句で内容が大きく転換するほど面白いと評価される。
農山漁村と都市部の交流活動をしているNPO法人「ふるさと往来クラブ」の東京本部と輪島支部が主催。
同法人は都内で飲食店を経営しており、常連客らが参加した。輪島側は河井町の能州フォーラムビルが会場になった。
輪島から参加した段駄羅歴二十年の尾坂昌彦さん(70)は「新年に・逸(は)やりモーと鳴く(早(は)やリモート無く)・元の鞘(さや)」と、うし年にちなみ牛が鳴く様子と、新型コロナへの警戒が少し緩み、リモートワークなどが減ったのではという時事ネタを盛り込んだ句を披露。
都内の参加者も「コロナ禍や・今や窮する(今野球する)・喜びよ」と即興で詠み盛り上がった。
尾坂さんは「段駄羅は輪島の誇れる遊び。コロナが流行する中でもリモートで都内の人たちと楽しめて、うれしい」と話した。

段駄羅

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輪島塗職人の間で受け継がれてきた言葉遊びの一種で、俳句や川柳の五・七・五の17音を基本としています。
例えば、「おめでたい 乾杯続く 寒波居続く 北の宿」のように、「乾杯続く」と「寒波居続く」の部分を同じ音にして二通りの意味を持たせ、前半と後半で異なる事柄を詠みます。
その始まりは江戸時代中期にさかのぼります。
輪島塗の行商人が、ひとつの語句に異なる二つの意味を持たせる「もじり」を江戸で習い覚え、それが輪島塗職人の間で流行したと伝わります。
輪島塗の工程は長時間座って行う手作業であり、段駄羅は職人にとっては作業の手を休めずにできる格好の気分転換だったのです。
近年は、輪島市内の道の駅「輪島ふらっと訪夢」から輪島朝市までの街灯などに段駄羅の作品が掲示され、観光地の盛り上げにひと役買っています。