輪島たいむす

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門前町鹿磯地区で海岸の砂による飛砂被害が深刻

「中日新聞」HPより

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能登半島外浦に面する石川県輪島市門前町鹿磯(かいそ)地区などで、季節風により海岸の砂が道路や民家に積もり、車の通行が困難になったり、家屋が傷んだりする飛砂(ひさ)の被害が出ている。
例年、北西の風が強まる十一月〜翌三月初旬は被害が大きく、鹿磯地区長の浦口義夫さん(73)は「海側の車線は車が走れなくなることもある。高齢化で自助の限界を感じている」と窮状を訴える。
国道249号から八ケ川にかかる西ノ端(はな)橋を渡り鹿磯地区に入ると、左手の海岸から大量の砂が道路脇に迫る。
季節風の時期が過ぎた四月下旬でも、道路に砂が薄く積もり、わだちが残る場所がある。
砂で車が立ち往生したり、排水溝が埋まって道路が雨で水浸しになったりするほか、瓦の下に詰まって屋根を傷め、雨漏りを起こす。
海岸沿いの県道七百メートルの周辺が特に被害を受けている。

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同地区ではかつて高波が起きており、県が一九八〇〜九三年度、沖に消波ブロックを設置した。
浦口さんによると、その後次第に砂浜が広がり、現在は消波ブロックと砂浜がつながるほどになっている。浦口さんは「以前は道路から釣りができるほど海が近かった」と話す。
砂の被害は二〇〇〇年ごろからで、風が強い日は多いところでガードレールを覆うほど積もり、住民がスコップで取り除いている。
浦口さんは「地区には百十世帯百七十五人が暮らすが、高齢化率は80%近い。掃除もできなくなり始めている」と言う。
県奥能登土木総合事務所は一九年度から、風が強まる前の十月、県道に沿った百メートルの範囲で重機を使い、砂を深さ一・五メートル、幅十メートル掘り下げて溝(ポケット)を作り、被害を食い止めようとしてきた。
二〇年度も実施したが、完全に解消するには至らず、ショベルカーによる砂の撤去も九回行った。
事務所の担当者は「ポケットの効果を確認しながら根本的な解決策を探っている状況。これからも調査を続ける」と説明している。