輪島たいむす

石川県輪島市の情報をゆる~く紹介していきます

「輪島朝市」食品衛生国際基準への対応を迫られ頭を悩ませる出店者が続出

「石川テレビ(石川テレビニュース)」HPより

www.ishikawa-tv.com

f:id:wajimatime:20210602173052p:plain

「HACCP(ハサップ)」という言葉、ご存じでしょうか。
食品事業者に求められる国際基準のことで、これに沿った改正食品衛生法が1日から完全施行されます。
対象となる石川県輪島市の観光名所は対応に迫られています。

朝市の露店店主:
「(Q.ハサップってご存じですか?)私わからんげん…」
「(Q.ハサップって知ってます?)知らん」

輪島市の観光名所・朝市。露店を並べる店主たちに今ひとつ浸透していないのが食品衛生の国際基準・ハサップです。

HACCPとは食品事業者が食中毒や異物混入などを防ぐための取り組みのことです。
国は6月1日から完全義務化を決めています。

貝の加工品が自慢のこちらのお店。
長年の経験を活かし、食品衛生にはこだわっているといいます。

店の人:
「自分の中で厳しくしています。塩だけ入れて、最低沸騰は25分とか、殺菌は何分とか時計とにらめっこしています」

ハサップではこうした取り組みを記録として残すことが必要となります。
ハサップの義務化に伴い朝市で営業する場合には新たに県に届け出が必要となるのです。

この許可をとるために迫られるかもしれないのが加工場への設備投資です。
自宅で商品を調理・加工した場合でも施設や衛生面で国の基準を満たす必要があるため、頭を悩ませる出店者が続出しています。

Q.今から設備投資が必要と言われたら?
店の人:
「もうやめます」

一方で、ハサップの完全義務化を見据え、すでに加工場をリニューアルした人もいました。

担当者:
「保健所に相談して手洗い場とか換気扇とか言われる通りつけました。皆さん高齢なもんでしばらくしか仕事しないという考えの人もいるので皆さん困っている」

朝市の出店者の多くは高齢者ということもあり、設備投資が迫られた場合は撤退する人が出てくる可能性があります。

そこで朝市組合は出店者の状況を把握するアンケート調査を進め、輪島の文化を守りたい考えです。

朝市組合長:
「輪島朝市が今後も営業活動ができるように組合員には通達していきたい」

1000年以上の歴史がある朝市に突きつけられた課題。
県の担当者は出店者の状況によって対応が変わってくるため、まずは保健所に相談してほしいとしています。