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門前高女子ソフト部を強豪校に育て上た元総監督の室谷妙子さん最後の教え子が巣立ちの時を迎えました

「北國新聞」HPより

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門前高女子ソフトボール部を屈指の強豪に育て上げ、一昨年に総監督を退いた輪島市門前町道下の室谷妙子さん(73)宅で下宿していた3年生部員5人が1日、巣立ちの時を迎えた。
5人の卒業と同時に、室谷さんの51年にわたる指導者生活に幕が下りた。別れを惜しみ、涙を流す最後の教え子たちに、室谷さんは「いつでも帰ってきてください。行ってらっしゃい」と言葉を掛け、温かく送り出した。

室谷さんは1971年、新人教員として母校の門前高に赴任し、2020年まで同校一筋で采配を振るった。
時に厳しさも伴う指導が実を結び、全国高校選抜で準優勝2回など全国屈指のチームに育て上げた。

教え子は334人を数える。うち約200人を自宅に下宿させ、寝食を共にした。
部員のために増築を重ねた家は親しみを込めて「室谷家」と呼ばれる。

室谷さんの引退後も、橋本琉月(るい)さん、成瀬叶望(かなみ)さん、谷内田夏実さん、沖崎愛子さん、千德きらりさんの5人は下宿生活を続け、進学や就職に備え、努力を重ねてきた。

1日は卒業式後に、室谷さん宅で保護者を招いて昼食会が開かれ、5人が室谷さんや道ますみコーチらから競技や集団生活を通して学んだことを振り返り、感謝の気持ちを伝えた。

室谷さんは「元の丈夫な体で保護者の方にお返しすることができ、この上ない喜び」とあいさつ。
出場を決めていた20年春の全国選抜大会がコロナで中止となったことに触れ「全国の舞台を経験させてやれず申し訳なかったが、県大会を勝ち抜いた誇りを大事にしてほしい」と5人の背中を押した。

成瀬さんは実業団、谷内田さんと沖崎さんは大学で競技を続け、橋本さんは航空自衛隊、千德さんは石川県警に入る。
主将を務めた橋本さんは「勝ってもおごらず、相手選手の前で喜ぶなと思いやりの心を教わった。全国大会で戦えなかったが、この3年間は一生の思い出となる」と話した。