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輪島市文化会館で「銀河鉄道の夜」の比喩表現を実験で再現する科学講座が開かれました

「中日新聞」HPより

www.chunichi.co.jp

輪島市文化会館で三日、同市立図書館の科学講座が開かれた。
金沢高校で化学の非常勤講師を務める四ケ浦(しかうら)弘さんを招き、宮沢賢治の代表作「銀河鉄道の夜」に登場する科学的な比喩表現を実験で再現。子どもから大人まで十六人が物語と科学の世界を楽しんだ。

四ケ浦さんは「銀河鉄道の夜には光という言葉が百カ所以上出てくる」と紹介。
主人公ジョバンニが乗車した場面の「まるで億万の蛍烏賊(ほたるいか)の火を一ぺんに化石させて、そら中に沈めたという工合(ぐあい)に」という表現に関し、ホタルイカと同じように発光する乾燥させたウミホタルに水を入れてすりつぶし、青白く光る様子を観察した。

他にも作中の描写に関連させ、水晶同士をこすりあわせると光る摩擦発光や、リチウムの赤い炎色反応、蓄光テープの発光現象などを実演した。
参加した河井小六年の品川紬(つむぎ)さん(11)は「水を入れたワイングラスにトチノキの枝を沈めてラックライトで照ら実験で、樹液が光った」と話した。

四ケ浦さんは金沢高や石川県立大の非常勤講師の傍ら、出前実験を全国で開いている。
「美しい物を見て自然の真理を学び、その中で生きる人間の幸せを考えてみてほしい」と講座を結んだ。