輪島たいむす

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輪島塗が音質が良くなることを「八井浄漆器本店」の八井さんがクラリネットを使い実証しました

「中日新聞」HPより

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輪島市の八井浄(やついきよし)漆器本店代表で、長岡技術科学大(新潟県長岡市)名誉教授の八井浄さん(82)らが、クラリネットに輪島塗を施すと音の響きと音質が良くなるという研究結果をまとめ、応用物理学会(東京都)の学術誌に論文が掲載された。
八井さんは「漆が音楽へ生かせることが科学的に示された」と話す。

通常の楽器と、楽器の先端(ベル)など一部の外側のみに輪島塗を施した物、同じ部分の内側まで輪島塗にした三種で比較。
二〇二〇年十月〜二一年三月に三回にわたって、金沢市の県工業試験場無響室で各楽器の同じ音を分析した。

実験で輪島塗にすると音の出始めから一定の音量まで達する時間が短くなり、シャープな音質になると分かった。
特に内側まで漆を塗ると表面の小さな傷や凹凸が埋められ、内部の空気の流れが滑らかになることで効果が高まる。
高音域になるほど音の響きが良くなることなども突き止めた。

試験場で演奏した金沢大三年、同大フィルハーモニー管弦楽団所属の山田千尋さん(21)は「息の入り方がスムーズになる。雑音も減り、吹き心地が良くなった」と語る。

結果は英字論文として、二一年十月に同学会欧文誌で発表された。国内外の楽団や演奏家から何件も問い合わせが入るなど注目されている。
クラリネットの前にも、オーストラリア先住民アボリジニの伝統的な木管楽器「イダキ」に輪島塗を施し、音質を向上させたという八井さん。
「さまざまな楽器で検査をしてデータを集め、応用の可能性を探りたい」としている。

八井浄漆器本店

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