「北國新聞」HPより
輪島市無形民俗文化財の恵比須講祭(えびすこうさい)は10日、同市輪島崎町で行われ、木彫りのえびす像を抱えた講員が漁師町を巡り、1年の海上安全を願った。
氏子から選ばれた裃(かみしも)姿の講員8人は、輪島前(さき)神社でおはらいを受けた後、山側から町内の約200軒を回った。
住民は太鼓の音が近づくと、玄関先に出てえびす像に手を合わせた。
漁師歴約50年の板谷稔さん(74)は「昨年はコロナの影響で魚が売れず、つらい思いをした。今年は大漁になってほしい」と話した。恵比須講祭は江戸時代から伝わる神事で、神様が漁に出る1月10日の「おでまし恵比須」と沖から帰る11月20日の「おかえり恵比須」がある。
恵比須講(えびすこう)
輪島前神社で行われる漁業の安全を祈る神事で、輪島崎町の家々を裃姿の男に抱かれた恵比須社殿の木製御神体が訪れます。
当神事は春・秋2回ある祭礼で、江戸時代中期頃に伝承されたと言われており、平成8年7月1日市指定民俗文化財に登録されています。