「中日新聞Web」より
輪島市河井町の重蔵神社で六日、春祭が営まれた。
新型コロナウイルスの影響で、関連する祭事「曳山（ひきやま）祭」が延期、春祭の神輿渡御（みこしとぎょ）神事も中止となったため、神社で神事のみが営まれ、神職や氏子が地域の繁栄とウイルスの終息を願って祈りをささげた。
同神社の能門重矩（のとしげのり）宮司（７６）が本祭の祝詞と、疫病退散の意味を込めた祝詞を読み上げた。
おはらいを受けた氏子ら二十四人は、代表が玉串を納めた。
春祭は例年、同神社で四月五、六の両日に営まれる曳山祭とともに実施し、曳山が地域を練り歩いて集めたけがれを、春祭の神輿にのせてはらうのが一連の流れだった。
氏子総代会の平野真人会長（７６）は「曳山のない春は今までなく、こんなにさみしいとは思わなかった。地域のみんなが元気で、そしてウイルスがいなくなる願いが神様に届いてほしい」と話した。
